古物商の有効期間がどれぐらいあるのか知りたい!
これから古物商の許可を取ろうと思っている場合には、どれぐらいの時間で古物商の許可を取得できるのか気になるところだと思います。
また、できるだけ早く古物商を取りたい人にとっては最短どれぐらいで取得できるのか知りたいですよね。
そこでこの記事では古物商の取得にかかる時間や、最短何日ぐらいで取れるのか、古物商の許可の有効期間について解説します。
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古物商の取得にかかる期間は約60日
古物商の許可を取得するには約60日かかり、その期間の内訳は以下となります。
期間 | |
申請の準備期間 | 約10日 |
書類の収集・作成期間 | 約10日 |
警察署の審査期間 | 約40日 |
合計 | 約60日 |
申請の準備期間で約10日
古物商の申請準備期間は大体10日程度必要です。
申請の準備期間でやることは古物商の情報収集と警察署への相談です。
まずは古物商の許可取得のための情報収集を行います。
例えば、「そもそも本当に古物商の許可を取得する必要があるのか」や、「古物商許可の欠格事由に該当しないか?」、「事務所の要件は満たしているか?」などの情報収集をする必要があります。
というのも、古物商の許可を取得する人の中には、そもそも古物商の許可が不要な人がいたり、欠格事由や事務所要件を満たしておらず古物商の許可が取得できない人もいるからです。
また、古物商の情報収集をする際には、古物商の許可申請は営業所の地域を管轄する警察署に提出することになるので、営業所として申請する場所の管轄がどこの警察署なのかも調べておく必要があります。
申請先の警察署がわかったら、まずは警察署に相談に行くことをおすすめします。
もちろん、行かなくても申請は可能なのです。
ですが、古物商の申請は地域や取り扱う古物などによって必要書類が違うったり、警察署によっては記入方法がかなり細かく決められてケースも多いです。
そうなると、事前に管轄の警察署に相談に行かずに申請した場合、必要書類漏れや記入ミス等で、再度、必要書類を集めるのに時間を要したり、書類を修正する為に出直さなければならない可能性が高くなってしまいます。
書類の収集・作成期間で約10日
古物商に必要な書類の収集や作成に大体10日程度かかります。
古物商の申請に必要となる書類には住民票や身分証明書、法人の登記簿謄本などが必要となります。
中でも、身分証明書に関しては本籍地のある市区町村役場でしか取得ができない公的書類なので、本籍地が離れている場合には郵送での取得となり3~7日程度は掛かります。
そして、必要書類と合わせて申請書類の作成を行います。
申請書類の作成については警察署で相談に行った際に教えてもらった内容を記入漏れや記入ミスがないように作成していきます。
また、ネットで中古品を販売する場合にはURLの使用承諾書も手配する必要があり、利用する通販サイトによってはURL使用承諾書の発行に3~7日程度要することもあります。
必要書類の収集・作成が終わったら一番初めに相談に行った警察署に申請書の提出に行きます。
警察署に申請書を提出に行く場合には、担当者が外出していたり、忙しくて対応ができない可能性があるので、事前にアポイントを取ってから提出に行くことをおすすめします。
古物商の標準審査期間は40日間
無事に申請書が受理されたら、そこから警察署の審査が始まります。
警察署での審査の期間には「標準審査期間」といって、大体これぐらいの期間までには古物商の許可・不許可の連絡をしますよという期間が設けられています。
その標準審査期間は古物商の場合、申請した翌日から土日、祝日、年末年始を除いて数えて40日間とされています。
つまり、土日等を含めると申請してから大体50日後ぐらいまでには古物商の許可・不許可の連絡がある計算となります。
ただ、これはあくまでも“標準”の審査期間なので実際には土日、祝日含めて40日程度で許可・不許可の連絡を貰えるケースがあったり、それよりももっと短い期間で許可の連絡がもらえることもあります。
過去には最短期間18日で古物商を取れたことも
ここまで解説してきたように基本的には古物商の許可取得には約60日程度の期間がかかります。
ただ、中には「60日も待てない!」「できるだけ早く古物商を取りたい」と思っている方も多いと思います。
そこで、古物商は最短何日で取れるかというと、私がこれまでに500件以上申請してきた中で1番早かったのは弊所に依頼を頂いてから最短で18日で古物商の許可を取れたケースがあります。
その時の取得にかかった期間の内訳は以下の通りです。
- 申請の準備期間・・・0日
- 書類の収集・作成期間・・・1日
- 審査期間・・・17日
かなり急ぎで古物商の許可を取得したいとの依頼があり、依頼を頂いた当日に必要書類の収集・作成を行い、翌日に警察署に申請書を提出しました。
そして、運よく警察署での審査もかなりスムーズに進み、結果的に依頼を頂いてから18日後に古物商の許可を取得することでできました。
ただし、これは500件以上の古物商を申請した中で最も早かったパターンであり、実際の場合にはどれだけ最短で取得できたとしても30~40日はかかると考えた方がいいです。
なぜなら、どれだけ申請者が急いで申請書を提出したとしても、警察署での審査期間が短くなるかどうかは運次第だからです。
ですので、古物商を最短で取得したい場合には警察署に申請書を提出する前段階の申請準備や必要書類の収集・作成をどれだけ早くできるかが鍵となります。
古物商の申請ができるのは営業所が決まってから
古物商を最短で取りたいと考えた場合、どの段階から古物商の申請ができるか気になるかと思います。
例えば、場所などは決まってないくても、取扱い古物などが決まっていればいい申請できるのかなどです。
結論から言うと、古物商は営業所の場所が決まったタイミングから申請をすることが可能になります。
ですので、もし、もうすでに営業所の場所が決まっているなら今からでも申請できますし、まだ営業所の場所が決まっていない場合にはまず第一に営業所の場所を決める必要があります。
因みに、営業所は必ずしも店舗や事務所などである必要はなく、自宅の一室を営業所とすることも可能です。
更に、古物商の取得後に営業所の変更届を提出することで、営業場所の変更も可能です。
なので、どうしても場所がなかなか決まらない場合には、まずは自宅等で古物商を取得し、古物営業を行いながらいい物件を見つけて、営業所変更を行うという選択肢もあります。
最短期間で取得したいなら行政書士に依頼する
古物商の許可を最短で取得する場合には行政書士に依頼した方がいいです。
なぜなら、自分で必要書類の収集や申請書の作成を行うと、添付書類が足りなかったり、記入漏れがあったり、記入ミスなどが起こりやすいからです。
そうなった場合には、その日は申請書が受理されず、もう一度持って帰って修正を行った上で再度申請書を提出しに行かなければなりません。
その点、行政書士は古物商の専門家なので、依頼をもらってからすぐに申請書を作成することが可能で、ミスや記入漏れなどもないので一発で受理されます。
因みに、弊所では上記で紹介したように、依頼頂いた翌日に申請書作成を完了させていただくこともその時のスケジュールによっては可能です。
ですので、もし古物商を最短期間で取得したいという場合には、依頼の際に急いでいることをお伝え頂ければできるだけ早く申請書の作成を行います。
自分で申請する場合には警察署に3~4回行く必要がある
古物商の申請書の作成・提出を自分でする場合には警察署に3~4回は行く必要があります。
- 事前相談・・・1回
- 申請書の提出・・・1~2回(補正があった場合)
- 古物商許可証の受取り・・・1回
古物商の管轄は生活安全課なのですが、古物商だけを担当しているわけではありません。
だから、いきなり警察署に相談や提出に行ったとしても担当者が不在の場合や、忙しくて対応できない場合が多いです。
なので、警察署に行く場合には前もってアポイントを取ってから伺うようにしましょう。
一方で、行政書士に依頼した場合には事前相談や補正等で警察署に行く必要はないので1~2回警察署に行けばいいだけです。
古物商に取得後は有効期間はない
古物商がどれぐらいの期間で取得できるのかと合わせて、古物商の有効期間がどれぐらいあるのか気になる方も多いです。
ただ、実は古物商には有効期間というものは存在しません。
つまり、1度取得してしまえば、年会費などの維持費もかからないので無料でずっと使い続けることができます。
ただし、だからといって「いつか使うかもしれないし、今の内に古物商をとっておこうかな・・・」という理由で古物商を取るのは辞めた方が良いです。
なぜなら、古物商は許可を受けてから6カ月以内に営業を開始しない場合には許可の取消や許可証の返納をすすめられるケースもあります。
ですので、古物商には有効期間はないですが、営業開始時期がちゃんと決まった段階で申請するようにしましょう。
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まとめ
この記事のまとめ
- 古物商の取得にかかる期間は約60日程度
- 古物商を最短18日で取得できたケースもある
- 最短で古物商を取得したいなら行政書士に依頼する
- 古物商に有効期限はない
長島 雄太
NAGASHIMA行政書士事務所