新品の転売に古物商は必要？メルカリやヤフオクでの仕入れには注意！

メルカリやヤフオクなどで新品を転売している人も多いと思います。

中古品の売買をする場合に古物商の許可は必要ですが、新品の転売する場合にも古物商の許可が必要なのでしょうか？

この記事では、新品を転売する場合に古物商の許可が必要なのかや、メルカリややヤフオクで新品を転売する場合に注意すべきことについて解説します。

 

基本的には新品を転売する場合には古物商の許可は不要

先に結論から言うと、新品を転売する場合には基本的には古物商の許可は不要です。

なぜなら、古物商の許可というのは中古品を売買する際に必要となる許可だからです。

ただし、“基本的には”不要なのですが、例外的に新品を転売する場合でも古物商の許可が必要な場合もあります。

新品を転売する場合でも古物商の許可が必要な場合もある

新品と一言で言っても、どこまでが新品でどこからが中古品なのかの判断は難しいです。

例えば、以下の商品のうちどれが新品でどれが中古品なのか正確に判断できるでしょうか？

これらの商品が新品なのか中古品なのかの判断によって、これらの商品を取り扱う場合に古物商の許可が必要か不要かが分かれます。

そして、古物商に関する法律では、上記のような商品は新品ではなく中古品として判断されるため、古物商の許可が必要になるのです。

なぜ新品を転売する場合にも古物商が必要なのか？

なぜ、未使用品や未開封品の新品のような状態でも古物商が必要になるのでしょうか？

その理由は、そもそもなぜ古物商の許可のように、中古品の売買を許可制にしている目的を知る必要があります。

中古品の売買を許可制にしている目的は、盗まれた物の売買を未然に防いだり、盗まれた物をすぐに発見できるようにするためです。

例えば、GUCCIの財布を盗んだ犯人が、その財布を誰にでも簡単に買い取ってもらう事ができたらどうでしょうか？

盗んだ商品を簡単に現金化できてしまうので、強盗や窃盗が増えてしまう可能性があります。

一方で、中古品の売買を許可制にすることで買取業者は免許証等で相手の本人確認を行った上で、いつ、何を買い取ったかなどを記録する義務が課されるため、強盗犯は盗品の現金化が難しくなるわけでうす。

また、仮に盗んだ物を買い取ってしまったとしても、取引記録をつけているので、誰から購入したかすぐにわかり犯人を捕まえることだってできます。

その結果、盗まれた物の売買を未然に防いだり、盗まれた物をすぐに発見できるようになるわけです。

新品の転売でも盗品が紛れ込む可能性があるから古物商が必要

古物商はあくまでも中古品の売買をする場合に必要です。

これは先ほども解説した通り、盗品を売買させない為です。

そして、通常、メーカーや小売店から仕入れた新品商品の中に盗品が紛れ込むことは極めて珍しいです。

その為、新品を転売する場合には基本的には古物商が不要なわけです。

一方で、一般の人から購入した新品を仕入れた場合、その商品が盗まれた商品ではないと確信はもてないですよね？

例えば、メルカリでは一般の人が販売していることがほとんどなので、店などから盗んだ新品をメルカリで販売している可能性をひていすることはできません。

その為、仮に新品であったとしても盗品が紛れ込む可能性が考えられる仕入先から購入した新品商品は中古品と見なされ、売買する場合には古物商の許可が必要になるというわけです。

新品の転売で古物商が不要な場合と必要な場合の具体例

ここまでで新品には古物商の許可が必要な場合と不要な場合があることを説明してきました。

ただ、実際にどのような新品の場合には古物商が不要で、どのような新品を仕入れた場合には古物商が必要なのかの判断は難しいと思います。

そこで、ここからは具体的な例を出しながら、新品の転売に古物商の許可が不要な場合と、古物商の許可が必要な場合についてわかりやすく解説していきます。

新品の転売で古物商が不要な場合の具体例

古物商の許可が不要なケースの具体例は、小売店やメーカーから仕入れた新品商品を転売する場合です。

まず、メーカーは自社の商品を販売しているわけですので、盗品を販売する可能性はありません。

次に、メーカーから仕入れている小売店についても、盗品が紛れ込む可能性はほとんどありません。

つまり、メーカーや小売店から直接仕入れた新品を転売する場合には古物商の許可が不要というわけです。

ただし、注意点としては小売店というのはあくまでもメーカーから直接仕入れている小売店に限られます。

具体的には、イオンやヤマダデンキ、ビックカメラや百貨店などは大手小売店についてはメーカーから直接仕入れているので、これらの小売店から仕入れた新品を転売する場合には不要です。

なぜなら、メーカーから直接仕入れていると判断可能なので、盗品が紛れ込む可能性が極めて低いからです。

新品の転売で古物商が必要な場合の具体例

古物商の許可が必要なケースの具体例は、小売店やメーカー以外から仕入れた新品商品を転売する場合です。

要するに、仕入れ先がメーカーや小売店以外の場合には、全て古物商の許可が必要というわけです。

因みに、先ほども解説しましたが、ここでいう小売店というのはあくまでもメーカーから直接仕入れている小売店に限られます。

例えば、メーカーから直接仕入れていない小売業者や、Amazon公式やAmazonに出品しているメーカー以外の出品者からAmazonで仕入れた新品を転売する場合には古物商の許可が必要です。

なぜなら、メーカーから直接しいれていない小売店の場合、誰からしいれたのかわからず盗品が紛れ込んでしまう可能性があるからです。

そのため、仮に商品の状態で新品で合っても、古物営業法上は中古品と判断される為、古物商の許可が必要になるというわけです。

メルカリやヤフオクで新品を仕入れる場合には注意

最近ではスマホアプリの普及により、メルカリやヤフオクから新品を仕入れて転売している人も多いと思いますが注意が必要です。

なぜなら、メルカリやヤフオクで仕入れた新品を転売する場合、古物商の許可は必要だからです。

というのも、メルカリやヤフオクで出品している人のほとんどは一般の人と、転売目的の小売業者です。

つまり、メーカーやメーカーから直接仕入れている小売業者ではない為、盗品が売買される可能性があり、古物商が必要となるからです。

因みに、先ほどの具体例のところでも少し触れましたが、Amazonで仕入れをする場合にも注意が必要です。

なぜなら、AmazonではAmazon公式やメーカー以外に、一見すると小売店のようなお店の名前で出品している個人が多く存在するからです。

例えば、出品者名に『〇〇電機』とか『△△書店』、『✕✕Shop アマゾン店』というように、メーカーから直接仕入れていそうな小売店のように思えるお店でも、完全な転売目的の個人が出品しているケースもかなりあるからです。

このような業者から仕入れる場合にも古物商の許可が必要となるので、メルカリやヤフオクだけではなく、Amazonから仕入れる場合には注意が必要です。

大手小売店以外から新品を仕入れる場合には古物商を取っておいた方がいい

ここまででも解説してきた通り、新品を転売する場合には古物商の許可が不要な場合と必要な場合があります。

そして、古物商の許可が不要か必要かの判断基準は『誰から新品を仕入れるか』です。

メーカーや小売店から仕入れる場合には、盗品を売買する可能性が低い為、古物商の許可は不要です。

しかし、小売店から仕入れる場合、その小売店がメーカーから仕入れているかどうかを確認することはできません。

もちろん、大手の小売店であればほぼ間違いなくメーカーから仕入れているでしょうが、小規模な小売店については購入者が仕入れルートを知る術はありません。

ですので、大手以外から仕入れた新品を転売する場合には古物商の許可を取得しておいた方がいいです。

なぜなら、新品の仕入れ先がメーカーから直接仕入れをしていなかった場合、あなたは無許可で古物営業をおこなっていることになるからです。

無許可で新品転売をしたら3年以下の懲役・100万円以下の罰金

古物商の無許可営業は法律で禁止されています。

自分では古物商の不要な新品転売だったと思っていいたとしても、実際には古物商の必要な新品転売である可能性も十分にあります。

その場合には古物商の無許可営業となるので注意して下さい。

そして、もし古物商の無許可営業で法律により罰せられた場合には、「３年以下の懲役」又は「１００万円以下の罰金」もしくはその両方を科されてしまう可能性があります。

因みに、もし無許可営業で処罰された場合には、懲役や罰金以外に、古物商の許可を5年間は取得することができなくなり、今のビジネスを続けられなくなってしまう可能性もあります。

ですので、新品商品の仕入れ先がメーカーか大手小売店以外である場合には念の為に古物商の許可を取得しておくことをおすすめします。

まとめ