住民票と現住所が異なるんだけど・・・
古物商の申請には住民票が必要となりますが、どのような内容が記載された住民票を取得するばいいのでしょうか?
また、中には住民票の住所と現住所が異なる方や、住民票がない方もおられるかもしれません。
そこでこの記事では「失敗しない住民票の取り方」と「住民票の住所と現住所が異なる場合」や「住民票がない場合」等、古物商の住民票に関する内容について詳しく解説します。
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古物商の申請に必要な住民票の種類と有効期間
古物商を申請するのに住民票を取得しなければなりませんが、住民票には種類と有効期限があります。
ですので、まずは住民票の基本的なことを簡単に解説しておきます。
住民票の謄本と抄本の違いは?
住民票には「謄本」と「抄本」と2種類があります。
- 謄本(とうほん)・・・世帯全員分が記載された住民票
- 抄本(しょうほん)・・・世帯の一部だけが記載された住民票
基本的にはどちらの住民票を取得しても大丈夫なのですが、古物商の申請に関しては申請者の情報が確認できれば大丈夫ですので「抄本」を取得するのが一般的です。
ただし、「謄本」でも申請者の情報を確認することができるので、間違えて「謄本」を取得した場合には謄本を提出しても問題ありません。
古物商の申請には誰の住民票が必要?
個人の場合 | 法人の場合 |
|
|
古物商の申請に誰の住民票が必要かというと、上記の様の通りです。
注意点としては、法人の役員に関しては法人登記簿謄本に記載されている全ての役員の住民票が必要となります。
また、申請者や法人役員が管理者を兼任する場合に、管理者分の住民票を省略することが可能となります。
住民票の有効期限は3ヵ月
次に、古物商の申請に使用することが出きるのは住民票は取得してから3ヵ月以内ものでなければなりません。
ですので、もし、以前に取得した住民票を使用する場合には、発行日から3か月以内の住民票かどうかを確認するようにしてください。
古物商の申請に必要な住民票に記載事項と注意点
選択できる記載事項 | 必要・不要 |
世帯主と続柄 | 不要 |
個人番号(マイナンバー) | 絶対に不要 |
本籍地等の表示 | 絶対に必要 |
住民票を取得する際に、住民票に記載して欲しい内容を自分で選択しなければなりません。
古物商の申請には必ず本籍地が記載された住民票が必要となる為、必ず本籍地の記載を選択してください。
一方で、絶対に個人番号(マイナンバー)については、絶対に記載しないようにしてください。
なぜなら、個人番号(マイナンバー)が記載された住民票は警察署で受理して貰えないからです。
外国籍の場合の住民票に記載すべき事項
選択できる記載事項 | 必要・不要 |
国籍・地域 | 必要 |
在留資格 | 必要 |
在留カード番号 | 必要 |
個人番号(マイナンバー) | 絶対に不要 |
外国籍の方の場合には日本人の場合と記載内容が異なる為、記載すべき事項も異なります。
外国籍の方の場合には、警察署によって記載に必要な内容は若干ことなることもあるのですが、「国籍・地域」「在留資格」「在留カード番号」を記載しておけば間違いありません。
また、個人番号(マイナンバー)を持っている場合には、日本人の場合と同じく、絶対に個人番号(マイナンバー)については、絶対に記載しないようにしてください。
古物商の申請に必要な住民票の取り方は3つ
住民票を取得するには以下の3つの取り方があります。
- 自分で住民票を取得する
- 代理人が住民票を取得する
- 郵送で住民票を取得する
自分で住民票を取得する
住民票は住んでいる地域の市役所や区役所、出張所など窓口で取得が可能です。
ただし、窓口で請求する場合には受付時間(平日9~17時等)に制約があるので注意して下さい。
因みに、地域によってはマイナンバーカードを持っている場合にはコンビニ等で住民票を取得することも可能です。
詳しくはお住いの市役所や区役所に確認を取ってみてください。
代理で住民票を取得してもらう
窓口で住民票を取得する場合には曜日や時間などに制約があるので、平日に仕事がある場合には自分で住民票を取得するのは難しいかもしれません。
そんな場合には、家族や知人などに代理で住民票を取得することも可能です。
ただし、代理で住民票を取得してもらう場合には「委任状」が必要となるので注意してください。
因みに、委任状は市役所や区役所のHPにひな型が用意されているケースが多いので、そのひな型を使って委任状を作成するといいです。
郵送で住民票を取得する
代理で住民票を頼める人がいない場合には郵送で住民票を取得することも可能です。
郵送で住民票を請求する場合には以下の書類を封筒に入れて市役所や区役所に送れば大丈夫です。
郵送請求の書類
- 郵送用の住民票請求書
- 本人確認書類のコピー(免許証等)
- 定額小為替
- 切手を貼った返信用封筒
住民票を取得する際に数百円の手数料が掛かりますが、封筒にお金をいれて送ることはできません。
そこで、郵便局で購入することができる定額小為替というもので手数料を納めることになります。
また、住民票は封筒に入れて返送してくれるので、切手を貼った返信用封筒を同封することを忘れないようにしてください。
住民票を郵送で取得する場合には「〇〇市 住民票 郵送」とネットで検索すると詳しい説明が出てくるかと思います。
住民票の住所と現住所が異なる場合には注意
古物商の申請で提出する住民票の住所と実際に住んでいる現住所については、原則として一致していなければなりません。
ですので、基本的には住民票の住所と現住所が異なる場合には、申請書を受理して貰えません。
ただし、例外として住民票の住所と現住所が異なる場合でも、正当な理由がある場合に許可してもらえる可能性もあります。
例えば、家庭や仕事の事情等で現住所に住民票を変更することができない場合なのです。
ですので、もし住民票の住所と現住所が異なる場合でも、正当な理由がある場合には警察署に相談してみることをおすすめします。
一方で、特に正当な理由がないにも関わらず住民票の住所と現住所が異なる場合には、まずは住民票の変更を完了させて、その後に古物商の申請をするようにしましょう。
住民票がない人はどうすればいい?
法人の役員の中に海外在住の役員がいる場合、日本に在住しているわけではないので住民票を取得することはできません。
そのような場合には以下のような書類を住民票の代わりに提出することが一般的です。
- 現地の公的機関が発行する住所証明書
- 現地の運転免許証
- パスポートのコピー
- 郵便物の住所コピー
上記の中から2~3つの資料を提出することで住民票の代わりの書類として認められます。
ただそ、求めらる書類の種類は各警察署によってことなるので、事前に管轄の警察署に確認することをおすすめします。
まとめ
この記事のまとめ
- 住民票は抄本を取る
- 必要なのは申請者(法人役員)と管理者の住民票
- 本籍地を必ず記載しマイナンバーは必ず省略する
- 現住所と住民票の住所が異なる場合は事前に変更する
長島 雄太
NAGASHIMA行政書士事務所